MOTOR FAN illustrated - Vol.218
今号は「電費半減のテクノロジー」。サブタイトルに「電気自動車は 1,000 km 走れるか」とあります。内容は現在の EV の各部を確認し、何が損失なのかを列挙したような感じ。各個の記事は、それはそれで興味深くて良いのですが、しかしそれでは、どうやって「電費半減」するのか、という点がまったく具体的ではありません。なんだか残念。熱マネージメントについても、もうちょっと詳しく触れられるかと思っていましたが、それもほとんど無し。これも残念。
「内燃機関搭載車において荒唐無稽だった『リッター 30 km』が非現実的な値ではなくなっている今日を考えれば、ひょっとすると、という期待はある。」
なるほど、しかし、現在の車に積んでいる内燃機関の効率は最高で 40 % ちょっとですよね。これ、昔はいくらでした? かつての内燃機関は効率(熱効率)が低かったので、いわば「向上幅」が大きかったのでは? 対して既にモーターの効率は既に 90% 超えてますよね。これでさらに電費を半減するにはどうする? そういう方策には何があるのか。ちょっとその辺期待して読んだんですが、残念です。
そもそも「電気自動車は 1,000 km 走れるか」には、そのくらい走れないと認めてやらない、という意識が見え隠れしませんか。実際には 1,000 km も走れる必要はまったくありませんよ。
現在の低電費の最先端を走っているのは間違いなくテスラでしょう。しかしテスラに対する言及もほとんど無し。いや、そもそも、国産各 EV とテスラ(モデル3とか)の間に、どれくらいの電費差があるのか知ってますか? その差はどこから来てますか? テスラが嫌なら、市販車じゃありませんが、メルセデス EQXX でも良いですよ。(あれれ、EQXX は既に途中充電無しで 1,200 km 走ってますよね。何だ、電気自動車は既に 1,000 km 以上走れるではありませんか。笑)
一般社団法人キヤノングローバル戦略研究所の杉山太志さん。著書は「『脱炭素』は嘘だらけ」「亡国のエコ」「SDGs エコバブルの終焉」だって。香ばしい。笑 このインタビューはずいぶん心地よかったのでは。
「そもそも『CO2 が地球温暖化の原因』という、十分に検証されたとは言い難い推論には無条件で賛同できない。、、、世の中で半ば『常識』になっていることが必ずしも正しいとは言えない。」だって。
そうですか。是非そのボクちゃんの考える本当に正しい理論を論文にしてほしいものです。自分で論文書けないんだったら、是非そういう論文(当然既にありますよね)を広く世に問うて、世の中の趨勢を覆してほしいものです。あ、ダメか、この人は陰謀論者だから。笑