Pentax K-3 とモアレ
昨年末、Pentax K-3 を買いました。
これまでは、K10D + FA31mm F1.8 Limitedと K-7 + DA★50-135mm F2.8 の組み合わせで使ってました。何か特に不満があったわけでもないのですが、Pentax は、35mm フルサイズカメラを出すという話もあり、すると APS-C が最上位機種であるのは K-3 が最後か?と思って買ってしまいました。
しかし、2,400万画素ですよ。画素大杉。笑
どんな感じかというと、、、
見た目、操作性などは K-7 と微妙に違いますが、ほぼ同じと言って良いでしょう。最も違うのが、親指 AF ボタンの位置です。K-3 では後ろダイヤルの右側に移動しました。この位置でも悪くないんですが、フォーカスポイントを動かす十字ボタンと離れるので、K-7 の位置の方が使いやすかったかなぁ、とも思います。
その他、全般的に動作速度が機敏になりましたね。
私は連写しない人なので、秒間連写枚数とか連続撮影可能枚数などにはあまり興味ないのですが、それでも動作が機敏になったようなのは悪くはありません。
また撮影時にディストーション、倍率色収差に加え、周辺光量補正もできるようになったのですが、これらの処理速度が格段に速くなりましたね。K-7 だとこれらをONにすると処理に 5 秒くらいかかっていましたが、K-3 ではOFFの時との違いがわからないくらい高速化されています。K-7 だとこれらの補正は通常はOFFでしたが、K-3 の場合はONのままで使えますね。
実際にはディストーション補正を行うと一部トリミングされたようになり、せっかくのファインダー視野率 100% がもったいないので、倍率色収差と周辺光量補正のみ使うことにしました。
ところで、私は気にならないのですが、人によったらモアレが気になるのかもしれません。
K-3 ではシェイクリダクションのシステムを使用してローパスフィルターの代わりをやらせてしまう(!)という、驚愕のシステム「ローパスセレクター」が搭載されています。
しかしせっかくの素晴らしい仕組みですが、私がこれをONにして使うことはないでしょう。(わざわざ解像度を落とす仕組みを何で使う必要があるのですか。)
そうなるときになるのがモアレです。出るのか出ないのか。出るとしたらどのくらい?
結論から言うとモアレは出ますが、私の用途ではまったく気にしなくて良いレベルです。
100%、200% 表示にして、目を皿のようにして隅から隅までモアレの出そうな所を見ていくと確認できます。その程度のレベルです。
あと、モアレとは違うかもしれませんが、強拡大すると、あるはずもない幾何学模様が見えることがあります。
例えば、この写真の赤い四角で囲んだところを拡大すると、
こんな感じになっています。
窓のあたりに四角い模様が見えていますね。これがローパスが無い影響でしょうか。
ちなみにこの RAW データ(PEF ファイル)を Silkypix で現像したものから同じ場所を切り出すと、次のようになります。
Silkypix では PEF ファイルを読み込んだだけで、何もパラメーターを変えずに現像しています。Silkypix の方が滑らかですね。ファイルサイズ(jpeg)も 14MB が 8MB と小さくなります。 しかし、滑らかになった分だけ鮮鋭さが失われたようにも見えます。
ビルのような人工物だとこういう現象が出やすいのか、と思ったら、自然の景色でも出ることがあります。例えば次の例では、
やはり赤四角のあたりを拡大すると、こんな感じです。
ここにも幾何学模様が見えます。
先と同様、Silkypix で現像してみると次のようになり、
やはり少し滑らかになります。ファイルサイズは 14MB → 11MB と少し小さくなりましたが、鮮鋭さが失われたような印象になるのも同様です。
これは別に、Silkypix の結果が悪いというわけではなくて、K-3 内蔵の jpeg 展開エンジンは画像の滑らかさより鮮鋭さを優先して jpeg を作っているように見える、ということだと思います。2,400万画素という、超高画素を可能な限り生かしたい、というセッティングになっているのでしょうね。
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