破壊する創造者―ウイルスがヒトを進化させた
生命の進化は進化論で説明できる。
それは確かにその通りですが、しかし実際の進化はそんなに簡単に説明できるものではなさそうです。進化論で語られる進化の「木」はよく進化論の説明で見られるような簡単な、一本調子に枝が広がる「木」では無く、実はその枝が複雑に絡み合いながら広がっている木のようです。
副題にもなっていますが、この本の大きなテーマはウィルスがどのように生命の進化に絡んでいるのか、という点です。ウィルスが進化に?俄には信じられないですが、我々の DNA には間違いなくウィルスの DNA が混じっているのです。
言われてみれば人間も他の動物もウィルスも、化学物質の合成物に過ぎません。自分と他者を区別できる、とはいえ、分子レベルで見たら同じです。だったら相互に混じり合うことがあってもおかしくない。。。凄いですね。
生命の不思議と驚異をあらためて感じさせられた1冊でした。
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