続トヨタの正体
この本は、トヨタ自動車の暗黒面を書いた本です。
トヨタ自動車はGMを抜いて自動車生産台数世界一になろうとしている日本を代表する超優良メーカーです。しかし、、、、
トヨタ自動車で有名なのは、あらためて言うまでもなく、「トヨタ生産方式」ですね。こぞって世界中のメーカーが採り入れようとしている、素晴らしい考え方で、これさえ採用すれば業績アップ間違いなし!潰れそうな会社もたちどころに立ち直ること間違いなし!
、、、本当ですか??
私はトヨタ自動車の中で働いたこともあるので、この本の中で触れられていることに同意できるところがたくさんあります。トヨタ生産方式も、あれはあれで筋の通った立派な考え方ですが、基本的に人を人と扱わないところに強い違和感を憶えます。また、すべての会社に同じように適用できるとも思えません。製造業に対しては使い易いでしょうが、その他の業種にまで適用しようとするのはどうかな、と思います。
この本の中ではこのような事実も、憚ることなく述べられています。
まぁトヨタ自動車も大きな会社なので、良いところもあり悪いところもあります。それ自体はどうということもありません。しかし、良いところもあり悪いところもある、という点を認識することが大切だと思います。なんかトヨタと言えば何でも許されて、良いことしかしてない会社のように思われていると、それは何か違うな、と。
本の最後で佐高信、奥村宏の対談があり、これ、けっこう面白い。今トヨタは絶好調だが、永遠に絶好調と言うことは有り得ない。いつかは凋落するかもしれない。かつて絶好調だったGMが、現在リストラにリストラを重ね無ければならなくなってしまったように。
10年後現在のトヨタの位置には、中国かインドのメーカがいるのかもしれませんね。
ちなみにこの本、編者「週刊金曜日」です。
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